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日本人とベルト
●帯は日本古来のベルト●
着物文化の日本では、西洋と比較してベルトの歴史は浅いですが、日本にも独自のベルト文化があります。それが和服の“帯”です。ベルトの発祥にさかのぼると“腰紐”になり、着物の帯もしかりというわけです。
日本人は着物を着る際に、帯に関してとてもおしゃれに工夫をこらしてきました。帯はさしずめ“サッシュベルト”のようです。その上にベルトの本体にあたる帯締め、バックルにあたる帯留めで季節を感じながらおしゃれを楽しんできました。着物にはTPOや季節ごとに着用の決まりごとがあり、春夏秋冬のうつりかわりに合わせて日本人は暮らしてきました。
ここ最近では『普段着感覚で着物を』ということで、お正月以外でも自由に着物を楽しんでいる人たちも、見かけるようになりました。着物文化を残していくためにとてもいいことですが、決まりごとを知らないと正式なお茶会などではマナー違反になってしまう可能性があるので注意しましょう。
●文明開化と洋装化●
日本人が日常的にベルトを着用するようになったのはいつごろでしょうか。
日本では明治維新後、文明開化と共に“ちょんまげ+袴”から“斬切り頭+ズボン”の洋装スタイルへと変化していきました。そんな明治初期、ベルトは“胴締め”としてサスペンダーと共に輸入されたのです。
この“胴締め”がベルトの源流にはなっていますが、現在のような革のベルトが用いられるようになったのは、大正の半ばになってからでした。その後、今のように紳士用のベルトがサスペンダーよりも一般化するのは昭和初期に入ってからのことになります。
●戦争と敗戦高度成長時代●
戦後、多くの男性はサスペンダーをつけ、女性の間では共布でつくられたベルト付のワンピースが流行していました。戦争中の国民服・モンペから解放され、ファッションも多様化時代へと一気に進んでいくことになります。
生活が豊かになりはじめた1960年代、革ベルトが台頭してきます。1967年には“ミニの女王”ツィギーが来日してミニスカートブームがやってきます。ヒップボーンのミニに太めベルトのコーディネートで闊歩する女性が増え、ファッションに新しい風が吹き込まれました。今日のファッションの進歩は、女性の服が『肌の露出は控え、女性らしくあるべき』などの従来の封建的な考えを破って、自由な発想で作られるようになったことが大きく影響しています。麻やナイロン、ゴム、生地などの雑材ベルトもチープ感覚ではなく服と合わせる大切なアイテムとして用いられるようになりました。